とりあえず日記

とりあえず日記

生活の記録

10月7日(木)〜10月12日(火)

10月7日(木)

テレビのオンデマンド配信を見ていたら、不仲で知られるベテラン漫才コンビの仲を取り持つという企画をやっていた。還暦過ぎたおっさんたちの意地の張り合いなんか見たくねえわという気持ちも半分あったが、結局最後まで見た。番組中、2度くらい和解未遂と決裂を繰り返して最終的に2人は握手に至るのだが、この間に一体何が起こっているのかを理解したくて、2人が手を取り合う瞬間だけ何度も見返した。それまでの和解しかける瞬間と何が違うのか、ジェスチャー・会話分析が専門のかえるさん(細馬宏通さん※)に分析してほしい。何十年もひとつのことを一緒にやってきた間柄にしかわからん間合いとか、非言語メッセージが山ほどあるんやろな。

※朝ドラの『あまちゃん』全話を通じて、登場人物の挙動や台詞から関係性のありようを論じた『きょうの「あまちゃん」から』は名著です。

10月9日(土)

久々に昔の友人に会った。彼とは仕事も住んでいる場所もまるで違うので、簡単な近況報告から少し話が深まるとああやっぱり全然考え方の違う別の人間なんやな、ということをあらためて思う。最近聞いているいくつかのポッドキャストで「人と喋らないと自分の思想が先鋭化する」というニュアンスのことが語られていたのだが、ああ確かにそうかもしれんなと思う。と同時に、相手から尋ねられて初めて自分の考えがわかるみたいなところもあって「他人といることで自分の輪郭が感じられる」という感覚をちょっと思い出した。しばらく忘れていた。

10月11日(月)

近所のグラウンドから、小学生が運動会の予行演習をしているような音が聞こえてくる。よくネタとして扱われる、教師の「はい、皆さんが静かになるまでに●分かかりました」的話法を久しぶりに聞いて、気持ちが窮屈になってしまった。気を紛らわそうとローファイヒップホップのプレイリストを適当に流すと、教師の拡声器越しの声がサンプリングみたいに聞こえてきて楽しくなった。ゆったりしたビートのブレイク部分で「はい素晴らしい」の一言がばっちりハマったときはもうそういう曲かと思った。

10月12日(火)

折坂悠太の新譜『心理』をずっと聴いている。誇張でなくずっと聴いていられる。夜、めずらしく外に出るかと思ってアルバムを聴きながら川沿いを散歩した。「これはリアル윤슬(ユンスル) ではないか」と思ってiPhoneを取り出して写真を撮ったのだが、夜景モードなのか何なのか、実際に見ている印象よりも光が強調されて写っていて、なんかちょっと違うなとなってしまった。写真が綺麗に撮れるのはいいんやけどな。ユンスルを撮るにはiPhoneSE(初代)くらいがいいのかもしれない。

ちなみにユンスルというのは韓国語で「水面に反射する光」を示す単語だそうで、こういう日本語になくて外国語にある単語(逆も然り)を知るのは楽しい。日本は雨を示す語が多いとか、どこかの国は牛?を示す語が数百?あるとか。うろ覚えだ。

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