とりあえず日記

とりあえず日記

生活の記録

10月25日(火)〜11月3日(木)

10月25日(火)

最近節制生活だったのだが、仕事中に「疲れている、肉が食いたい」と思い夕食にいきなりステーキに初めて来た。店内にはPerfumeの『ナチュラルに恋して』のボサノヴァバージョンが流れている。メニュー表を見るとどれも「300gが普通ですよ」みたいな顔をしていたが、そんなに食えるはずはないと思いよく探すと150gも選べることに気づいて150で注文。メニュー表の罠にはまらず、自分の胃袋の適正量を選べるようになった。

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11月3日(木)

近所の音楽イベントに向かおうとしたら道すがらでニャーニャーと声がするので辺りを探すと、民家の塀の高いところに子猫がいて鳴いていた。うわあ〜と思ってしばらく立ちすくして見上げていたが、目が合ったまま一向に泣き止む気配がない。近所で出会った猫を気にしてあの手この手で手懐けようとする保坂和志の小説や、路上の子猫を見つけて保護する確率の高いうちの家系を思いながら、連れて帰りたいと思う。小走りで引き返してコンビニに寄ってちゅ〜るを買おうとするがべらぼうに高いので、鰹のスティックにした。戻って切れ端をあげようと試みたが、少し経っていなくなってしまった。手の届く距離なら連れて帰っていたかもしれない。しかしこれは保護と言えるのか。親猫や飼い主がいれば連れ去りではないのか。

昼食を取ろうとパスタがメインのカフェにに入ったが、ランチが終わっていた。念のため「外の看板に出てたランチって…」と聞いたら2時までですとのこと。ほんなら看板下げといてやという気持ちに。しかし店員さんも忙しかったのかもしれない。気を取り直して注文。

そこそこ強気の価格設定のメニューを見ながら、学生時代にバイトしていたパスタ屋のことを思い出す。大阪は梅田の店で、映画館のある商業施設に入っていて、映画が当たれば劇的に忙しかった。映画があんまりだと客入りはそれなりだった。

ある日、いちばん若手の社員から携帯メールが届いて(当時LINEはまだなくいわゆるキャリアメールである)、お互いシフト休みの日に勤務先でパスタ食べようという誘いがきた。特別仲がよかったわけでもないのでなんでおれなのかと思ったが、比較的年が近いから誘ってくれたのだと思い行くことにした。待ち合わせ場所は店舗ビル社員通用口横のハンバーガー屋で、到着してしばらく待つと社員がやってきた。すると開口一番「あれ?Sさんなんでここにいるの?」という。何をいうてんねんあんたが誘ったんやろうと一瞬思ったが、次の瞬間にすべてを理解した。実はバイト先には苗字が同じS姓がもう1人いる。彼はきっともう1人のSと間違えておれにメールを送り誘ったのだ。しかしだからといってどうしたらいいのだ、と考えながらとりあえず「えと、待ち合わせで…」と言った。ここで向こうが全てを察してくれたらよかったのだが、彼は「あぁそうなんだね、僕もなんだよ〜」と呑気なことを言っている。おいおい気づけよ、うちにはSが2人いるんやと心の中でつぶやいたが彼には届かない。しばらくハンバーガー屋の前で道ゆく人たちを2人並んで眺める時間。少し落ち着いて、さすがに向こうも状況を理解したのだろう。「店…いきますか」と声をかけられ、エレベーターに乗って店に入り、それぞれパスタを注文した。店長から「あれ、珍しい組み合わせだねえ」と言われたが2人とも曖昧に笑ってパスタを食べた。お互い、「S違いでしたね」とはひとことも言わずに解散した。あの社員さん元気だろうか。