昼休みは外に出て広場のベンチに座っている。打ち合わせスペースで寝るのが日課になりつつあったが、女子集団の溜まり場となってしまったのでそうもいかなくなった。外は日差しを浴びれるし開放感があってよい。桜も見れるし、人の往来もないので静かだ。
帰宅して、最近入居してきた住人と喋ったらだいぶ気持ちが楽になった。いろんな話をした。漫画の話、家族の話、ミニ四駆の話など。なんとなく持っていた印象のとおり、やっぱりお金持ちなんだなという感じがした。家族観みたいなものも垣間見えて、ちょっと仲良くなりたいなと思った。
一度部屋に戻り、歯を磨きに下に降りると住人が何人か集まっていた。テレビではコロナのニュースがやっていて、自分が3月半ばに体調不良だったという話をする。どうやら別の住人も同じ時期に体調を崩していたたようで驚く。互いに接触していないので、自分の体調不良とは関係なさそうだが。とりあえず、ここではクラスターは発生していない。
このご時世にリビングに集まっているのもどうかと思うが、くだらない話ができると少し気が楽になる。夕方、帰り道が一緒になった同僚に「なんでこんな時にシェアハウス住んでしまったんだ、シャワーしかないし、好きに料理しにくいし」とかぼやいていたが、シェアも悪くないなとも思う。物事には両面ある。
