とりあえず日記

とりあえず日記

生活の記録

4月19日(金)

メモを見返すと「いつでも呼吸を意識すること、深く、気持ちよく吸って吐いて、それが大事だ」と書いている。しかしこれを書いている20日(土)の時点ではいくら意識してもヨガしても瞑想しても横になって体操しても呼吸法を試しても昼寝してもなんとなく重だるく、そうなるともうこの日のことをリアリティもって書くなんて無理じゃね、という普段ぜったいに使わない標準語イントネーションのしゃべり方というか書き方をしてみたくもなる。

とにかくこの日はわりあい調子がよかったので午前中に日記を書いて、本棚を作るべくベランダに出て、直射日光が当たりそう、まあええかと思って作業を始めると暑く、やはり日差しを避けながら作業を進めた。きのう途中で再生を止めていたPerfumeのライブ映像を流していたが、Perfumeのライブは基本的に生歌ではなく、それはもうファンの間では暗黙の了解で、昔は口パク是非問題みたいなのが外野で盛んに議論されていたがとにかく録音されたものが流れているので、視線は手元の構造用合板1.2mmに紙やすり240番、耳はライブDVD、となるとMCのパート以外はCD音源をエコーというのかリバーブというのか未だにこの違いが分かっていないが響きが違うだけの通常の録音物を聞いているのとさほど変わらず、日光のせいでたまにモニタに目をやってもよく見えない。

疲れ果てる前に作業をやめる。えらい、と自分を褒めながら昼食をつくり引き続きライブ映像を観るが、Perfumeの三人がカートに乗って客席にサインボールを投げ入れるファンサービス的なコーナーでなんだか少し怖くなってきた。それまで背景の米粒でしかなかった客の顔とか表情、動きがよく見えるようになり、客から演者に向けられる一人ひとりの欲望が如実に画面にあらわれている気がしてそれがけっこうグロテスクに見えて、これを3万人ぶん引き受けるというのは尋常な行為ではないなと思い、それからライブ2時間半とかある、誰だっけか、柴田聡子がビヨンセのインタビューだか何かを読んだ感想だか何かで人を何時間も本当は熱狂させられるはずはない、みたいなことを読んだんです的なことを言っていたのを思い出した。

午後、散髪。暑い。3ヶ月ぶりに切ってもらいさっぱりして、近所の古本屋をちらっと覗いて一軒はまた訪ねたい感じにならず、でもずっと営業している。あの店何なんだろう、と思いながら図書館へ移動。最近は気になる本があったらカーリルに登録して近所の図書館の蔵書を調べ、あれば借りる、なければAmazonの欲しいものリストに入れる流れだったがそのリストも新鮮さが落ちてくるというか、リストに入れたものの取り寄せが面倒だったりタイミングを逃して借りなかったりで、しばらく経つとなんでこの本リストに入れてるんやっけみたいな状態が発生して、そうなるとどんどんリストが形骸化するというか自分の関心のメモとしての機能が一気に落ちるので今日はこれを整理することにした。

かたっぱしからリストに入っている本を蔵書検索して在庫があれば手に取ってページをめくり、これは、これは読まんといかんという本は手帳に「買う本」として書き付け、ああ、これは読みたいけど今買うとか借りる感じではない、しかし関心のあるジャンルや切り口だしいつかちゃんと読もうとするかもしれない、という本はブクログに「積読」として登録することにした。積んでいる場所が図書館なだけなので。それ以外の、ああなんか思ってたのと違うかもな、みたいなのはそのまま特に何もしない、みたいな感じでリストを整理していくとだいぶ頭のなかもすっきりした。今読みたい本、読むべき本みたいなものの焦点が調整される感じがしたのでよい。あとは近所の大学図書館と市立図書館に蔵書があるぶんを同じ作業をやって、これらのリストのメンテナンスをしていくようにしたい。

帰り、玉の湯に寄って一息ついてご主人と話し、妻の実家の親戚に行って妻の妹の娘が来ていて、つまりこれは姪っ子ということだと今あらためて自覚しておれには姪っ子がいるのか、ということに毎回驚くけれどそういう話を自分もするようになったのだなという感慨があった。