とりあえず日記

とりあえず日記

生活の記録

2月2日(金)〜2月4日(日)

2月2日(金)

日中、本棚の設計図を作成する。脳をフル回転させて疲れ果てたので近所のカフェでレーズンバターサンドとコーヒー豆をテイクアウトした。徒歩圏内に通いたいお店があるというのは豊かなことだ。いま臨時休業している、カレーの美味しい最寄りの喫茶店も毎日様子を見ているがまだ再開する気配がない。再開したらまっさきにカレーを食べに行きたいと思いつつ、それが叶わない可能性について考えて悲しくなる。夜、妻の職場の同僚の人たちに混じって吉田神社の節分祭に繰り出した。みんな愉快でのびのびした方たちばかりで、とても楽しく過ごした。

2月3日(土)

日中、妻と予算会議をしたあと前職の同僚とサイゼリアで近況報告。その後銭湯に行って風呂に入り、恵方巻きを食べたりした。みんなけっこう恵方巻きを「黙って食べる」をちゃんとやるのだなと思う。私はぜんぜん喋る。

2月4日(日)

京都市長選挙に投票。いつまで言うてんねんという感じだが、モー娘。『ザ☆ピース!』に則って投票行って外食しようと思ったが近所のカフェに先に寄ることになった。妻いわく「気持ちを落ち着けてから行きたい」とのこと。ホットドッグとコーヒーを美味しくいただいた。投票所に移動し、書き味のよいユポ紙に候補者氏名を書いて、書き間違いがないか2回くらい確認した。しばらく休憩して、妻の友人の誕生日パーティーが大阪で開かれるというのでついて行った。会場は銭湯の2階にある休憩スペースで、和室の広々したスペースに人がみっちり詰まっていて、途中「ティーセレモニー」と呼ばれる中国茶を淹れるパフォーマンスがあった。ゴツゴツした形状の、まるで死神が使いそうな茶器で小さな紙コップにお茶が注がれる様子はどこかシュールだったが、お茶はいい香りでたいへん美味しかった。

帰りの電車で、妻とスマホの選挙速報にかぶりつく。ちょうど開票結果が出始めた頃で、ブラウザを読み込むたびに得票数が更新されるうえにかなりの接戦で、こんなにスリリングな気持ちで選挙結果を追ったのは初めてだったかもしれない。結果は応援していた候補が僅差で敗退。帰宅してから妻と京都のローカルチャンネルをつけて候補者インタビューを見た。同志社大学の教授が解説員として出演していて、新市長に鋭く切り込んでいたのがとてもよかった。

今回の選挙は、北山の植物園周辺の開発と北陸新幹線の京都ルートに反対しているかどうかを最重要視した。いずれのトピックにも明確に反対の意を示している候補は一人だけで、政策などを見ても他の候補に比べて圧倒的に市民の日常感覚に近いことばを使っていると感じられた。「投票行動は政治参加のひとつでしかない」というのはよく聞く話だが、今回の選挙を通じて投票以外の政治参加をやろうと気合が入った。昔やっていた仕事柄、市民活動や政治参加と近しい環境にいたので、自然と「選挙に行くことは大切」という意識が刷り込まれていたが、それはある種のイデオロギー的な信条であって、自分の生活レベルで身にしみた実感ではなかったように思う。しかし今回の選挙で、自分が大切にしたいと思う銭湯そのものやそれを取り巻く文化、広く市民に開かれた自然ゆたかな公共空間の行く末が左右されるかもしれないことに強い危機感を持った。「個人的なことは政治的なこと」というフレーズもかなり使い古された感があるが、そのことが身にしみた選挙だったように思う。

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