雨。
どんどこどんどこ、朝からすごい勢いで雨が降っている。日中、カフェに長居して諸々の調べものなどをした。よく働いた。
帰宅してぷよぷよに興じるも負け続け、上から落ちてくるぷよを力なく眺めながら昔を思い出していた。ゲームが下手でぜんぜん勝てず、負けて悔しい気持ちを露わにするのを憚るような子どもだった。たまに勝っても負けた人に悪いような気がして素直に喜べず、今思えばまわりも扱いづらかっただろう。自分の性格を「負けず嫌いでない」と思っていたがそんなことはなかった。勝ちたいし喜びたいし、負けたら悔しい。
『わたしは光をにぎっている』を観た。画角が美しくてとてもいい映画だった。とくに冒頭、主人公と祖母が湖畔を見つめる場面がとても綺麗だった。主人公が飲食店でエチオピア人に混じって踊って千円札を摑まされるシーンも、意味は分からないけれどよかった。意味はわからないがやる。千円札を受け取っておでこに掲げて踊る。楽しい。それで十分。そういうディテールがとてもよかった。あの千円札ダンスの意味を全部説明してしまったらすべて台無しになるけれど、それをしないのがいい。一から十まで役者に喋らせるような作品とはぜんぜん違っていた。いい映画を観た。
