とりあえず日記

とりあえず日記

生活の記録

4月18日(木)

起床、のち、布団の上で10分だけヨガ。ずっと見ていたYouTubeチャンネルから最近別のチャンネルに変えてみると余計なノイズがなく、ノイズというのはインストラクターの過剰な語り、今月は牡牛座でどうたらこうたら、新月でどうたらこうたら、自己肯定感がどうたらこうたら、そういう微妙に気になる要素が排除されていて、いわゆる動画の完成度が高く、それはけれど若干不気味さもあるというか、インストラクターの動きも無駄がないし語りにも無駄がないし、カメラアングルも、ああそこそこ、その角度からどうやってるか見たいんですよねみたいなものも網羅していて非常に規格化された工業製品的なセルフメンテナンス装置を提供してもらっている、みたいな気持ちになる。

午前、今日はもう何もタスクをせんのだ、ゆっくりするのだとソファやラグに転がりながら昨日古本市で入手した片山洋二郎『生き抜くための整体』を読む。「野口整体」に影響された著者の本で、野口整体が何かはうまく説明できないが昔知人がとても推していて、とにかく本書では「呼吸が大事」と言っている。冒頭から「整体ってなんか『あやしい』ですよね」と俯瞰的な視点でその「あやしさ」を自らきちんと解説しているのがいい。書かれていることを読みながら実践してみると確かに身体がリラックスしていくのがわかり、ああこういう状態を保ってなんぼやんなみたいなところに落ち着いた。著者によれば「よいリラックスがよい集中を生む」らしくそれはなんとなくわかる気がし、ドラゴンボールでいえば精神と時の部屋から出てきた悟空と悟飯を見たベジータが「…ごく自然にあの状態でいやがる……」と言っていたあんな感じで、いまこれを書くためにドラゴンボール完全版を開いたけどやっぱりページが大きくて紙が白くて良い、とにかくよいリラックスとよい集中、それをやっていきたい、と思いながら過ごしていたら昼。

午後。先日実家から引き上げてきた本を本棚に突っ込んでしまった結果、自分の脳内の拡張としての、いまの新鮮な関心や思考が伸びたり芽を出したり広がったりするビオトープ的な場所にはなっておらず、ビオトープというのはなんとなく意味をわかったつもりで使ったが検索すると生態系的なことで、そのためには鮮度の落ちた本、20年前は雷に打たれたように読んだが今は違う本、むかし入れ込んだ趣味に関するもの、それらの棚自体は分ける必要があり、その設計をうんうん唸ってメモしたりした挙げ句、結局いまあるものと同じ本棚をもう一つ造ることにした。環境設計、環境設計、前にも調子が悪くて動けなかった時間を経たあと最初にやったことはこれだった。

夕方、ああ、嬉しい気持ちになりたい、と思い久しぶりにPerfumeのブルーレイを再生しようとしてMacに繋いだがMacはブルーレイ再生に対応していない、というか有料ソフトを買う必要がありそのソフトの出来も微妙、今は知らんが数年前はそういう状態で、ディスクを挿入してみたがやっぱりただのデータファイルとしか認識せず、なんやねん、という気持ちになり別の、もう何回観たかわからない最初の東京ドーム公演のDVDを取り出して再生して、初めてPerfumeのライブ映像を観たときの気持ちを思い出して少し泣く。「神曲」みたいな言葉は陳腐で安っぽく使いたくもないが、映画だかドラマの『モテキ』の台詞「弱っている時のアイドルソングは麻薬」が的確に表現しているように、不安定な、よりどころのない、何か、別の何か、何かを、と彷徨っているときに出会うアイドルのパフォーマンスは神がかったそれとして映り、ライブに行ってステージ上に注ぐ視線、期待、高揚、それらは全て神を目撃しているような、だから外野からするとある種「宗教的な」ハマり方をしているように見えるのはそう間違ってはおらず、当人にとって目の前にいるのは神であり、そこで起こっているのは救済なのだ。と書くとやや大袈裟、でも当時は本当にそういう気持ちでライブに行っていた。

パソコンのモニタに映る3人はまだ若くて幼く、奔放というか、ああ20代前半なんだなという感じがする。前半?中盤くらいか。とにかく最近、同世代と話していて最近の20代前半くらいの人たちはこう無垢で、変なてらいや屈託がない、そんな感じがするよね、みたいなことを言っていたが別に世代は関係ないのかもしれない。画面上にうつる3人もなんだかそんな風に見える。たぶん多かれ少なかれ時代背景とかも影響して世代によって差はあるのかもしれないが、ひょっとすると自分も上の世代からそういう風に見られていた部分があったのかもしれない。

ライブが始まって数曲目、『ワンルーム・ディスコ』はイントロであ~ちゃんが会場名を叫ぶのが定番で「東京ドーーーム!!!」と叫んだところで若干の気恥ずかしさと涙腺の緩みが同時にきて、いま同じ熱量で追いかけることはないがこれに熱狂した時期があって、だからもう部屋に溜まったポスターとか雑誌とかはまとめてメルカリにいま売りに出しているけれどそういう時期があったことは覚えていたいし、思い出すトリガーになるようなものは選別してやっぱり手元に置いておいたほうがええなと思い、途中で再生を止めて本を読み始めた。

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