とりあえず日記

とりあえず日記

生活の記録

4月9日(火)

しとしとと雨。プランターに植えたスナップエンドウを間引きしたものを水を入れた瓶に挿していたら思いがけずどんどん伸びる。いつもどおりの時間に目覚めたがなんだかだるくてあまり書く気が起こらないので休憩、もういちど寝る。
午後、本を読むぞと気合いを入れて図書館に向かう途中、ビルの看板に「英才児童専門学習会」とある。英才児童。「我が子は英才だわ~」もしくは「我が子を英才にしたいわ~」という親をターゲットにしているのだろうが、ここに通う児童は「おれは英才だ」と思って育つのだろうか。
図書館に着くが落ち着かない。自習室というのがあってここは読書も勉強も仕事もしててOK、という場所なのだが隣の人と席が近くて個別指導塾みたいな雰囲気が漂っていたので出て、図書館の閲覧スペースに行くも、「資料閲覧のためのコーナーです」と釘を刺されているので律儀に適当な資料を机に置いて「資料を閲覧していますよ」というポーズを取ったりするのだがそれも居心地が悪く、目に入る注意書きも飲食・電話禁止と行動を牽制する文言が並んでいて、ああぜったいこれは読んだり書くことに影響する、いかん、と思い結局外に出た。部屋、とりあえず部屋で読むのがいいんじゃないか、何のためにノイズを除去して読んだり書いたりすることに集中できる環境を作っているのだ、使わずしてどうする、と住宅街を少し遠回りして帰っていたら、路地ですれ違った60代ぐらいのご婦人に「このあいだはありがとうございました」とすれちがいざまに挨拶され、私はそのような人に見覚えがなく、あっけにとられて、ああ、はあ……と気のない音を出すことしかできなかった。このあいだ、このあいだ、このあいだ……と唱えながら住宅街を縫っていくがやっぱり心当たりはない。誰かと間違えたのか。いや、このへんの住宅街に住むご婦人が私くらいの年代の男性とどういう接点を持つのだろう。