とりあえず日記

とりあえず日記

生活の記録

1月23日(火)

朝、水筒にコーヒーを入れて近所の図書館まで歩く。新聞を取り閲覧席へ。ひととおり目を通したあと『ユリイカ2023年5月号 特集=〈フィメールラップ〉の現在』を手に取り、九段理江の短編小説『Planet Her あるいは最古のフィメールラッパー』を引き込まれるように読んだ。貸出不可だったので引用できないが、印象に残った文章をメモしておけばよかった。ほかにも興味深い文章がいくつもあったが、どちらかというとヒップホップとマッチョイズム・フェミニズムに関するものを読みたい。何を読めばいいのだろう。chelmicoのインタビューもよかったが、これもメモを残しておけばよかった。読書メモも持ち歩くようにするといいのかもしれない。

午後、昼食を食べたあと少しぐったりしていたが、寝たら回復したので散歩へ。道中、寝具屋が目に入ったので中に入ってみる。羽毛布団の売り場まで案内してもらい、今の寝具の状況などを相談していると、数十万から数百万の値札が目に入る。ああ庶民はこんなもの買え(わ)ないんですよと思いながらさりげなく移動し、奥にあるいちばん安い価格帯のものをいくつか見せてもらう。ひととおり相談を終えて「ちょっと考えてみますね」と売り場をあとにし、案内係と2人で下りのエレベーターに乗ろうすると、すでに別の店員が1名乗っていた。ドアが閉まるやいなや、乗っていた店員が「いやぁ、今日は寒いねえ!」と低く大きな声で言うのでぎょっとした。タメ口なので、てっきりもう一人の案内係に話しかけたのかと思いきや案内係は黙っていて、声を発した店員は大きな目でじっとこちらを見つめている。この店員が一瞬でゼロ距離まで迫ってきたような感じがして居心地が悪く、「そ、そうですねえ」と曖昧な返事を返した。

店を出てしばらく歩くと、後ろから大音量の街宣車が迫ってくる。京都は市長選が始まったばかりで、この時期に大音量の演説を流す車とくれば選挙カーと相場は決まっている。候補者名を連呼しているようだがほとんど頭に入ってこない。聞いているけど聞いていない。そんな状態でぼんやり歩いていると、帰宅途中の小学生の集団が路地から小走りであらわれた。目を丸くしながら、少しずつ近づいてくる車を見つめて「きたぞきたぞ」と言わんばかりにすれ違いざまに手を振っている。自分の子どもの頃もああだったなと思う。得体の知れない大きな音を鳴らしながら、こちらに手を降ってくる車。手を振り返せば十中八九「ありがとうございます!」と嬉しそうに返してくれる車。

そのあとコロッケを買い食いしたり、リサイクルショップで洗濯物を入れるのにちょうど良さそうなカゴを見つけて抱えながら帰った。だいぶ動けてよく歩いた一日だった。

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