とりあえず日記

とりあえず日記

生活の記録

3月28日(木)〜29日(金)

3月28日(木)

朝、きのうガスコンロの電池を取り替えたので着火音がカチカチカチカチからチチチチチチチに変化した。コンロは軽快、私は不調。疲れがたまっていたところに思いのほか活動しすぎてしまった。きのう、ギャラリーでお話しした作家のTさんが過去に「あさがたタオルケット」というタイトルの展示をやって、名前が気に入っているという話を思い出して、頭の中で何度か反芻する。あさがたタオルケット、あさがたタオルケット、前半の母音がすべて「a」、あさがたとタオルケットをつなぐ「た」の連打、起きたら足下にタオルケットがぐずぐずになって寄っている、そんな像をなんとなく結ぶがタオルケットは夜にだってある。けれどあさがた。
調子が上がらず、昼食の準備をしながらTVer水曜日のダウンタウンを流しかけたが違う、これは今じゃないと思い直し青葉一子のFLAG RADIOを流す。コンディションに合ったものを選べると調子がほんの少しだけ、微妙な角度で上向くような気がする。番組中、未公開音源の弾き語りがあったのでカセットテープのレコーダーをiPhoneにつないでダビングしてみると一気に中学生の頃にラジオ初解禁の新曲とかをMDに録音していた時のことを思い出した。やまだひさしのラジアンリミテッドという番組に「スタート&レック」というコーナーがあり、言うまでもなく映画(?)『スタートレック』のもじりなのだが、要は通常のラジオだとイントロにDJの曲フリが入ったり1曲フルで流さなかったりするがうちは違いますよ、どうぞ録音してください、というスタイルで、曲開始・曲終了前後に数秒の無音の時間を確保するほどの徹底ぶり。あのとき録音したMDはまだ実家にある。
夕方、頭も重く気分も重いが、自分が書いた日記の下書きに目を通して表現や文言を修正したりしていると気分が落ち着く。

3月29日(金)

目覚めが悪い。やはりまだ疲れが残っている。頭が重く、何もする気が起こらず、そんな状態で掃除や洗濯に手をかけてしまったが最後、次に何かする気力がわかず、すべてを諦めてYouTubeのガイドにしたがって10分瞑想してしばらく仮眠するとずいぶん頭がすっきりとした。調子が悪いときになにか生産的なことをしなければ、と考え始めるとあぶない。
昼前、かなり天気がよく日光も出ていることに気がついたので久しぶりにベランダにシートとヨガマットを引いて本を読むかという気分になり、ここ数日で買い込んだ本をぱらぱらと開き、気になる箇所に付箋を貼る。本格的に読み込み始める前の助走作業のようなもので、読み進めていくための自分のとってのこれが取っかかりになる、なんとなく本の山を前に読めるところだけ読んでみるかとパラパラやっていて気がついたことだ。こういう読み始め方をしても良い。
夕方、友人から電話があり少し話す。何もやる気が起こらないときは何もしなくていいのだ、というのは言葉づらとしての理解はたやすいが、実際に自分の動作として適用しようとしたとき、前にも後ろにも戻れないような感覚に陥ることがある。「何もしなくていい」と言い聞かせている時点で、その手前には「何かしなければ」と考えている自分がいる。「何もしない」というのも曲者で、おそらく人間は「完全に何もしない」ことに耐えられるようにできていない。あと一歩のところで通読していない『暇と退屈の倫理学』にもそういうことが書いてあったように思う。そうなると、横になると楽だ、なんか眠くなってきてた、寝よう、気づいたら寝ている、となり睡眠を取れたら万々歳だし、もう少し理性ベースで行動して瞑想でもしよう、なんか頭すっきりして落ち着いた気がする、無理に何かしようとしなくていいか、みたいなところに落ち着くとだいぶ楽になる気がする。
明日からは二泊三日で東京・埼玉に行く予定であり、ここに自分のコンディションがきちんと合わせられるかがここ数日気がかりだったのだが、どうにかいい具合に迎えることができそうな状態になり眠る。